鍵、落とした

satoko_szk2014-07-06
鍵、落としました。
色々そそっかしい私だけれど、
一人暮らし始めて、11年、
鍵を落としたのは初めて。


昨日の朝、ゴミ出しついでに、傘と財布と鍵だけ持って、
近くのスーパーへ果物とジュースを買いに。
スーパーで買い物を終えて、帰り道を歩いているところで、
あれ?手に持っていたはずの鍵がない……
と気づき、スーパーへ引き返す。
たぶん、レジで財布を開いたところで、レジ台のところに鍵を置いてそのまま忘れたんだろう、
くらいに思った。


んが。
スーパーへ戻るも、
いえ、鍵はないですねー、
と、店員さんに言われる。
あれ?じゃあ、店に入るために傘を畳むタイミングで落としたかな?
と思い、入口付近を探すも見つからず。
店に来るまでの間に落としたかな?
と思い、家までの道をキョロキョロしながら引き返すも見つからず。
ゴミ出すところで、一緒に落としたか?
と思い、ゴミ置き場を探すも見つからず。
もう一度、店に引き返して、店員さんに買い物かごの中に忘れられてないか探してもらうも見つからず。


ものの5分。わずか300mくらいの移動距離の中でのこと。


もしかして、鍵をかけたつもりでかけてなくて、
家の中に忘れてきたのかも。
最後の一涙の希望を込めて、
お隣りさんにピンポンして、マンションの入口の扉を開けてもらい、
部屋の前まで戻るも、
あぁ、無情。鍵はしっかりかかっている。


土曜日であったけれど、この日、全社会のため、
年に一回の土曜出社日。
開始時刻に間に合うためには、もう出発せねばならず。


手には財布と傘とスーパーの袋(中はジュースとグレープフルーツ)。
携帯は家の中なので、
上司に電話をかけて事情を説明して欠席する、ということもできず。
それに、中途入社者の自己紹介が午前中にある・・・。


逡巡の結果、
宅配ボックスにスーパーの袋をつっこんで、
とりあえず、全社会に向かうことにした。
財布はあるから、とりあえずなんとかなる、はず。


全社会の会場は、みなとみらい。
土曜日の朝、横浜方面に向かう観光客っぽい人たちの中で、
財布と傘だけ持った、いかにも近所のスーパーに買い物に行きます、
な格好の自分。
せめてもの救いは、化粧も終えて、服や靴も出社用のものに着替え終わっていたこと。
すっぴんに短パンにつっかけだったら、
みなとみらいに向かう勇気を持てたか怪しい。


全部の準備を終えてからスーパーに行こう、
と判断した30分前の自分を心の中で誉める。


腕時計もしていなかったので、駅構内の時計で時間をチェックしつつ、
小走りに会場に向かい、開始ぎりぎりに到着。


席につくと、セキュリティテストの紙が置いてある。
・・・。
「持ち物:筆記用具」
て案内に書いてあったね、確かに。


もちろん、ボールペンなんて、持っているはずもなく。
おずおずと隣りの人に、
「すみません、ボールペン持ってますか?忘れちゃって・・・」
と尋ねる。
お隣りの人、しばらく鞄の中をがさごそ探してくれたけど、予備はないらしく、
「たぶん、ボールペン使うの、このテストだけだと思うので、一緒に使いましょう」
と言ってくれる。
内心、
「全社会に手ぶらで来るって、どうなのよ?」
とか思われてたら、どうしよう??
と、ちょっとどきどき。


開始後、1時間くらいして、新人と中途入社者の自己紹介タイム。
入社順なので、最後に自分の番が回ってくる。
スケート靴やモンキーのお気に入り写真を張り付けたスライドを用意していたけれど、
そこはもうさらりと流し読み。
そんなことより、今の私の頭の中は、これでいっぱいだ。
「今朝、ゴミ出しついでにスーパーに行って、鍵落としてピンチです。
 スーパーの袋を宅配ボックスにつっこんで、財布と傘だけ持ってここまで来ました。
 今日これ終わった後、どうしようか悩み中です」


とりあえず、笑いは取れた。


席に戻ると、隣りの人が、
「だから、ボールペンなかったんですね」
とうなずいた。


えぇ、そうなんです、決してやる気ないわけではなくてですね・・・。
と心の中で訴える。


昼休み。
配られた弁当を食べながら、
う〜ん、どうしよう・・・?
と思案する。


とりあえず、会場近くに公衆電話のあることは確認したけれど、
10円玉や100円玉で電話するのは、途中で切れたりしそうで不安だよなぁ、
今でもどこかでテレカって、売ってるのかなぁ・・・?
電話するとして、まず、どこに電話するかなぁ・・・?
共用部の鍵も落としたから、まずはマンションの管理会社かなぁ?
でも管理会社の電話番号、どうやって調べよう?タウンページとか??
でも、夜になったら、管理会社は営業終了しちゃうよなぁ・・・
明日、日曜だけど、管理会社やってるかなぁ・・・?
最悪、今夜はマンガ喫茶で夜を明かすか、あるいは実家に帰るか・・・。


そんなことをあれこれ考えていると、
横を通りかかった上司が
「大丈夫?今日はもう帰っていいよ」
と声をかけてくれた。


モンキー旅で、毎回、何らかのアクシデントを経験しているせいか、
いっぱいいっぱいになりつつも、どこかアクシデントに対して楽観的な私は、
でも、せっかく来たし、初めての全社会だしなぁ・・・
と思い、
「とりあえず財布はあるんで、まぁ何とかなるんじゃないかと思ってるんですけど・・・」
呑気にそう答えるも、
「暗くならないうちに、何とかしといた方がいいと思うよ」
と言われる。


結局、
お隣りさんに管理会社や警察署や鍵屋さんの電話番号を調べてもらい、
別の上司に社給携帯を借りて、電話をかけて、
14時に鍵屋さんに来てもらうことに。


午後の部が始まるところで、そそそーっと退出して帰宅。
13時45分くらいに家の前に着いたけれど、
もう鍵屋さんは来てくれていて、
共用扉を、ちょうど運良く通りかかった住民の方に事情を説明して開けてもらい、
鍵開け開始。


頑丈な鍵なので、壊すしかないですね、
と言われ、はい、お願いします、と言って、作業開始。
キュイーーーーン!!
と、電動ノコギリやら電動ドリルやら総動員で鍵壊し開始。
結構な音で、
これ、夜じゃなくて良かったなぁ・・・
と、上司の言葉の正しさを噛みしめながら、
手持ちぶさたにマンション通路から外の景色をぼんやり眺める。


鍵は前の前に住んでいた人が取り付けたもので、かなり頑丈なもので、
鍵壊しはなかなかに難航。
途中でドリルの刃がぼきっと折れたのを見たときには、
このまま鍵開かなかったらどうしよう・・・
と一抹の不安がよぎった。


が、作業始まって約30分後、無事、扉が開く。
部屋に入ると、出てきたときそのままに、ラジオの音が流れていた。


その後、新しい鍵に付け替えてもらって、
臨時出費、37800円・・・Orz
まぁ、古い鍵で、そのうち変えようかなぁ、とも思ってたし、
いずれくる出費が今日来たと思えば、うん(T_T)


ちなみに、その後、時間も間に合いそうだったので、再び全社会へ。
全社会終了後、
「鍵大丈夫?今日、これからどうするの?」
と数人に声をかけられる。
午後途中抜けて、鍵壊して取り替えてもらってきましたー、
と言うと、
鍵見つからなかったのか、残念だね、でも良かったね、
と言ってもらう。


写真は、壊した鍵の破片。
袋にでも入れてお守り代わりに持っておけば、もう鍵落とさないかな?