30秒の話のつづき

デジ物が大好きだけど、整理整頓が苦手な父親と、
整理整頓が大好きだけど、デジ物が苦手な母親の血が
うまくブレンドされた結果かどうかは知らないけど、
“デジ物をいかに活用して、物や情報をどう整理するか”
ていうのを考えることが、とにかく大好きです。


暇さえあれば、より良い管理方法はないか、
あれこれ考えたり、アプリ探したり、ダイアグラム図とか描いたりしては、
なかなかに良い仕組みを思いついたぞ、
とにんまりしてる。


そんな風にして、あれこれ試行錯誤しながら確立してきた
自分なりの情報整理の仕組みや考察を
私は披露したくて仕方なかったりする。


だから、
「そのタブレット、何に使ってるの?」
て言葉をかけられるたびに、待ってました、とばかりに
熱く語り始めようとするのだけど、30秒しないうちに、
「はいはい」と軽くあしらわれて終わる。
実にくやしい。


先日、
Evernoteをちゃんと使っている人、初めて見ました」
と同僚の一人に言われた。
(その後、彼にも熱く語ろうと試みたけれど、やっぱり30秒で終わった)
言われて、そういえばそうだな、と気づいた。


情報整理が趣味な私は、Evernote関連の書籍や記事やブログを頻繁にチェックしていて、
それらの文章を書いている人たちは当たり前にEvernoteを使ってるし、
読み手も当たり前にEvernoteを使ってることを前提に文章を書いているので、
今やEvernoteは、みんなが知っててヘビーユーザーかライトユーザーかの違いはあれども、
大半の人が活用しているもののような気がしていた。
でも、言われてみれば、私以外でEvernoteを使ってる人を周りで見たことない。


そうか。
私の話がいつも30秒で終わってしまうのは、私の周りに
「デジ物活用した整理好き人間」
がいないからなんだな。
そして、おそらく、世の中全体を見渡しても、
そういう人間は私が思っていたほどにはいないのかもしれない。


だから、私が興味深く読んでいる情報整理系のブログを書いている人たちも、
きっと、周りに興味を示してくれる人がいないから、
不完全燃焼気味な自分の熱い想いをブログにぶつけているんだろう。


なるほど、そうか。
じゃあ、私も、いつも30秒で終わってしまう話のつづきを
ここに書き綴ることにしよう。

私の情報整理方式

色々な試行錯誤の結果、現状の私の情報管理ツールは、


を主軸とした形に落ち着いてます。

  Evernote memento database
データ形式 フリーフォーマット データベース形式
データ保存先 クラウド
=ローカルストレージの容量を気にしなくていい
ローカル
=情報を格納しすぎるとローカルストレージの容量を圧迫する
クラウドへのバックアップは可能
利用可能OS Windows, Android, iOS, Web Android, ChromeOS

ある情報をどう管理するか、ていうこと考えるとき、大事なのは、

  • 可能な限り、一元管理
  • その情報をどうやって使いたいか

の2点だと思います。

可能な限り、一元管理

情報の保管期間は、端末の利用期間よりも長い。
だから新しい端末に買い替えたときに、あれやらこれやらのアプリを入れて、
データを引き継いで……という手間をなるべく軽減するためにも、
データは可能な限り、一元管理がいい。


あと、自分が保持しているデータがあちらこちらに散らばっていると、
この情報はあっち、あの情報はあっち・・・
ということを覚えてないといけないし、
保持していたこと自体を忘れてしまうこともあるので、
「自分の管理しているデータはこの中にある」
とはっきり把握できる範囲がいい。


Evernoteもmemento databaseも、
画像もテキストも位置情報もファイルも記録できるので
色々な情報が保存可能。
一元管理するのに、とても適している。


その情報をどうやって使いたいか

Evernoteもmemento databaseも、
どちらも基本的にほとんどのデータは格納できる。
じゃあ、どう使い分けるか、というと、
「その情報をどうやって使いたいか」
という観点になる。


たとえば、食べ物屋の情報。


行ったことのあるお店の情報を記録しておいて、
後日、お店を探しているときに活用したい。
お店を探すときには、
「場所=横浜、ジャンル=イタリアン」
みたいな条件で検索したい。


そうすると、食べ物屋の情報を記録するときには、
場所、ジャンルの情報を忘れずに登録できる仕組みであってほしいし、
後から情報を検索するときには、
場所、ジャンルによる検索がしやすい仕組みであってほしい。


最初、Evernoteに全部の情報をまとめようと思って、
Evernoteでテンプレートやタグを利用して記録してみた。
だけど、綺麗なテンプレートを作るのはちょっと手間だし、
せっかく綺麗に作ったテンプレートも、編集によって崩れてしまいやすいし、
検索するときも、「横浜」「イタリアン」のタグをいちいち入力するのが面倒で、
どうにも使いづらい。
ということで、memento databaseを見つけてからは、こちらに移行。

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入力項目のフォーマットのようなものが決まっていて、
検索するときも、そのフォーマットにのっとった検索をしたいような情報の場合には、
memento databaseが適している。


じゃあ、Evernoteでの管理が向いている情報は何かというと、

  • フォーマットの決まっていないもの
  • どういう風にその情報を使うか今はまだ見えてないけど、なんとなく記録しておきたいもの

かな、と思う。


たとえば、旅行計画。


毎年のツーリング計画は、Evernoteに、
「1日目:○○県、2日目:○○県・・・」
みたいな簡単なメモを書くところから始まる。
そこから、もう少し細かく行きたい場所を追加していって、
宿とか1日あたりの予定走行距離とかを書き足していく。


そして、ツーリングの最中には、実際に行った場所とかその日の気温や服装、
簡単な感想とか写真とかを書き足す。
あと、走行ログも取っているので、そのファイルも添付。
帰宅したら、入場券とかもスキャンして貼り付け。


そうして次のツーリングを計画するときには、その時の記録を見返して
一日の走行距離がどれくらいがいいか、とか
この気温ならどんな服装がいいか、とかを計画するのに活用する。

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こういう自由に書いて書き足していくような使い方をしたいものは、
Evernoteが適している。


そういうわけで、一元管理の観点からも、
大抵の情報は、Evernoteとmemento databaseを使い分けて管理しているけれど、
一部例外もある。
それは、
「特定のアプリの機能を使ってデータ活用したいもの」。


私の場合だと、レシピ管理やToDoリスト。
これらは、材料計量や、チェック項目の一括チェック解除などの機能がどうしても必要なので、
それぞれ専用のアプリを使っている。

まとめ

そういうわけで、情報の管理方法を考えるときには、
「その情報をどうやって使いたいか」
を一番の主軸として考えている。
ただ、大抵の情報は、最初からかっちりと使い道は決まっていないので、

  1. とりあえずEvernoteに記録
  2. 記録して使っていくうちに、memento databaseや他アプリでの管理の方が適切に感じたものは、そちらに移行。

というような流れになってます。


と、ここまで書いて思ったのだけど、
システム設計と同じ考え方だな、これ。

  • 可能な限り、一元管理 ⇒データ保守や整合性の観点
  • その情報をどうやって使いたいか、が一番重要 ⇒要件定義が大切
  • とりあえずEvernoteに記録して、使いながら管理方式を決めていく ⇒とりあえずはゆるいシステムで運用して、要件を固めていく

あら、やだ、職業病。