帰宅

昨日の朝、無事、お台場から脱出して帰宅しました。


会社で椅子を2つ繋げて、
コートをかけて浅く眠っていたところ、
りんかい線が新木場方面、動き出したぞー」
「7時からJRも運転開始らしいよ」
「高速道路は開通してるっ」
なんて、声があがる。


新木場は家とは逆方面だけど、
とりあえず、最悪でも新木場方面から本土へ渡って、
電車を乗り継げば、帰宅できるだろう、
ということで、
帰り支度を始めて、同じ方面の女性陣4名で
再び非常階段を降りはじめる。


非常階段の壁のひび割れ、前の日の夕方に見たよりも
大きくなっていた。
度重なる余震で、ひびが広がったんだねぇ。
なんて話しながら、ながーい非常階段を降りていく。


そうして地上に降りて、
とりあえずタクシーを捜す。
可能なら、新木場に行くよりも
タクシーで大井町に行ってもらった方が早い。
が、なかなかつかまらない。
諦めかけたところに、
川崎ナンバーをつけた、でも「回送」のタクシーが
通り過ぎる。


「どうせ川崎に帰るなら、乗せてってほしいよねぇ〜」
なんて、Wさんとぼやき合っていたら、
横からYさんがダッとタクシーに駆け寄る。
そして、しばらく交渉して、
「乗せていってくれるそうです!」
と手を振る。
Yさん、昨夜は2歳の娘さんを保育園に迎えに行くことができず、
結局、知人宅に預かってもらっているところ。
一刻も早く、迎えに行かねばっ、ていう母の気持ちなんだろうな〜。
母は強し。


道路は昨夜とは打って変わって、空き空き。
大井町大森町でWさん、Nさんが順に降りて行き、
最後、川崎でYさんと一緒に降りる。
とりあえずJRに行ってみます、と言うYさんと別れ、
京急川崎の駅へ。
が、改札前ですんごい人の行列。
電車は動いているけれど、入場規制をしているとのこと。
ちゃんと動いているので、待ってもらえれば、
いずれ乗れるとのこと。
でも、薄寒い中、待ってるよりは、
もうここからなら、歩いて帰った方が早いな、
と思い、パン屋でパンを1つ買って、ほおばった後、
30分の道のりを歩いて帰る。


自宅のそばは、結構古い家が多いので、
どっか石垣とか崩れたりしてるんじゃないかなぁ、
なんて想像してたんだけど、
そんなこともなく、意外に静かな土曜日の早朝の町並み。


そうして8時半、ようやく帰宅。
自宅の惨状を覚悟して、おそるおそるドアを開ける。
が、思っていたよりも、穏やかでした、家の中。
とりあえず、

  • 電子レンジの上に立てて置いてあったまな板が床に倒れてた
  • MDラックが2つ倒れて、床にMDが飛びちっていた
  • チェストの上に置いてあったライトスタンドが落ちて、電球が割れていた

てくらいでした。
ライトスタンドも、落ちるときに、
たぶん下にあるワゴンの角にぶつかったせいで割れてしまったみたいで、
それがなければ割れることはなかっただろうなぁ、という感じ。


棚という棚にあるもの、全部、床に雪崩れてる図を覚悟していたので、
結構、「あ、なんだ」て感じでした。


一瞬でも停電すると、タイマーの止まるコンポからは
タイマー起動したらしいラジオの音が流れていたので、
停電もしなかったみたい。


とりあえず、一安心して、
シャワー浴びて、部屋を片付け。
シャワーを浴びている間も、余震。
こんな飽きるほど地震に揺られ続ける日が来るなんて、
思いもしなかった。
そして、予約してあった整体に、とりあえず行く。


先生に、
もしかして、この辺はそんなに揺れなかったんですか?
と聞いてみると、
「いや、すごい揺れましたよー。今日もほとんどの患者さん、キャンセルです。今も余震続いてますし、いざとなったら、一緒に逃げましょうね」
とのこと(^^;


そして、
整体が終わって、帰宅途中、むしょうに甘い物が食べたくなり、
家のそばの三和に寄ろうとしたけど、
外から見えるレジ前が、すんごい行列。
開店セールのときだって、ここまで混んでなかったよね!?
てくらいの行列。
それ見て、まぁいいや、と引き返す私に、
そばにいたおじさんが、
「昨日からずっとこんな感じだよー」
と声をかける。


結局、帰宅して、冷蔵庫にあるクリームチーズを食べて、
そのままベッドにばたんきゅー。
ただ、なんか怖かったので、普段ほとんど使わないTVを
付けっぱなし。


そうして、死んだように眠りつづけ、
さっき、昼前にようやく目を覚ましました。


TVは相変わらず、被災地や原発のニュース。
しばらく眺めて、大体一通りの情報を見終えたところで、
ラジオに切り替える。
ラジオも地震の情報中心だけど、ところどころで
音楽が流れる。
なんとなく、ほっ。


J-WAVEでは、13時からは、いつもの
カウントダウン番組が開始した。
番組冒頭で、クリス・ペプラーさんが
「はたして、こんな時に、いつもの番組を流すべきかどうか迷った。
 けれど、色々なリスナーの声を聞き、
 こんな時だからこそ、いつものように音楽を流そう、と決めた」
と仰った。


いつもの番組、いつものCM、いつもの音楽を聴いて、
少しずつ、気持ちが落ち着いていく。
もちろん番組の途中途中で流れるニュースの内容は
地震原発の内容だけれど。


とりあえず、そんな感じの日曜日です。