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家探し編7 内覧ツアー

ちょっと間が空いてしまったので、書いてみた↓


(これまでのあらすじ)
年末にふとマンションを買うことを思い立ち、
不動産屋に行って、数件内覧するもイマイチで、
さらに物件以上にかなりイマイチな不動産屋のIさん。
悩み考えた末、新たな不動産屋に駆け込んでAさんと出会い、
さらに、「自分好みにリフォームして暮らす」という目からうろこな手段に気づいて、
色々と選択の幅も広がって、
どきどきわくわくしながら、内覧の日を待つことに。
はたして、運命の物件には出会えるのか!?


詳しくはこちら↓
マンション購入奮闘記 家探し編1 ある日、ふと思い立ち - Sato’s Diary
マンション購入奮闘記・家探し編2 予算と条件を考える - Sato’s Diary
マンション購入奮闘記・家探し編3 居住中の家を内覧する - Sato’s Diary
マンション購入奮闘記・家探し編4 譲れるもの、譲れないもの - Sato’s Diary
マンション購入奮闘記・家探し編5 新しい出会い - Sato’s Diary
マンション購入奮闘記・家探し編6 変えられるもの、変えられないも - Sato’s Diary


まだまだ続きます。


  *  *  *  *  *

内覧日の前日。
Aさんから、
内覧スケジュールをこんな感じで組みました、
のメールが届く。


ずらーっと並ぶ物件。その数、8件(笑)


「最初の2件が居住中で、そのほかはいつでも見れる物件なので、
 疲れたら後日に回しましょう」
と一言添えられている。


いいね、いいね、いいね。
わくわくしてくる。


家に入ってくる物件のチラシは、必ず全部目を通しては、
色々妄想するのが大好きな私だけど、
よく考えてみると、実際の物件を内覧した回数ってすごく少ない。
最初の一人暮らしの部屋→1件目で即決
次の部屋(今の家)→2件内覧してイマイチで、その後、ネットで見つけた建築予定の部屋に決定
・・・3件しか見てない。
住む、住まないに関係なく、家を見るのは好きなんだけど、
即決タイプは、こういうところが、ちょっと残念なことになる。


でも、明日は8件も見れるぜ( ´▽`)


うきうきしながら眠りにつき、そして当日。


スケートから帰って、昼食をかっこみ、
待ち合わせの最寄り駅前へ向かう。
今回は、脱ぎ履きしやすくて大人モードなヒールで。
やっぱり時間ぎりぎりだったので、ヒールを超カンカン鳴らしながら、ダッシュ。
3分遅刻してしまったけど、無事、Aさんと合流。


まずは1件目。最寄り駅が今と同じ物件へ。


居住中の家の内覧は、2件目だけど、
やっぱり、どきどきする。
色々見たいけど、どこまで 見ていいものかなぁ、
とか、やっぱ考えちゃう。


ちなみに、こちらのお宅で、家主さんに「えっ?」て顔されました。
私の顔を見た瞬間に、えっ?ってね・・・。
・・・・・がんばって、ヒール履いてきたのにorz


遠慮しつつも、Aさんと一緒に「なるほど、なるほど」と言いながら
一通り見て回って、お暇する。


「広さはちょうど良かったですね。日当たりや眺めも問題なかったですけど、ちょっと結露が気になりましたね」
部屋を出て、Aさんが口を開く。
あ、やっぱ、そこはちゃんと見てたんだな、私もちょっと気になっていた。
「そうなんですよね。あんなに日当たりもよくて南向きなのに、結露してましたね〜」
「窓際に物置いてたせいかもしれないですね」
「あぁ、なるほど。あと、畳の上に茣蓙敷いてましたよね。なんか、汚れてるかカビてるかしちゃってますかね?」
「まぁ畳は替えでしょうねぇ。あと台所は・・・」


Aさんは年も近いのもあり(私の1コ下)、
なんか、友達と
あの店良かったねー、あの料理おいしかったよね、あ、でもあの料理はイマイチだったね、
みたいな会話をしているような気分。


会話しながらエレベーターを降り、駐輪場へ。
物件情報としては、「バイク置き場なし」となってはいるのだけど、
実際のところは見てみないとわからないところもあるのだとか。


「一応、バイクも何台か置いてますけど、勝手に置いてる感じですねぇ」
雑然と自転車やバイクが置かれた駐輪場を眺めながら、Aさんが言う。
「そうですねぇ。自転車用のシール、貼ってあったりしますねぇ」
「自転車やバイク、特に置き場も決められてない感じですね・・・。
 こういう駐輪場とかは、マンションの管理会社によって、ちゃんとしていたりいなかったりなんですが、
 ここのマンションは、あんまり管理会社がきちんと見ていない感じですね」


なるほど〜φ(・_・
と、また1つ勉強しながら、1件目のマンションを後にし、
Aさんの車に乗り込んで、次の物件へ。


「次の物件なんですが、見ようと思っていた部屋、賃貸の方で契約が取れてしまったみたいなんですよ。
 ただ、ちょうど1件、新しく売りに出たので、そちらを見に行きますね。
 見ようと思っていたのが4階で、今回新しく出た方が7階で、間取りは全く同じです」


あ、そうなんだー。


実は、その賃貸で契約とれたという1件が、今回の内覧物件の中で気になっていた物件。
前々からチェックしていたのだけど、台所がカウンタータイプだけど、窓型なので
うーん、イマイチ。と思っていた物件。
でも、リフォームでそのあたりはいくらでも変えられそう、とわかり、
にわかに私の中でランキング上昇していた物件。


でも、最初の物件が4階で、今回の物件が7階なので、こっちの方がいいかな。
さらに、それなのに、値段がなぜか200万円安い。


「あの、階数高いのに、こっちの方が安いのは何ででしょう?」
 なんか、いわくある物件とか??


「なんか壁に1カ所、穴が空いてしまってるみたいなんですよ。
 たぶん、その分で安くしているんじゃないですかね。
 なので、入居のときにはそこを直す必要が出ます」


なるほど。
まぁ、どっちみちリフォームするつもりだから、
壁の穴の1個や2個、関係ないやね。


「あと、担当の不動産屋の人の話だと、かなり荷物が溢れかえった家らしいので、
 ちょっと覚悟しておいてください、とのことです」


あぁ、なるほど・・・。
いわゆる、汚部屋というものを想像する。



まぁ、リフォームするしね!(´▽`; 無問題、無問題。


そうして現地。
売主さん側の不動産屋とマンションの前で待ち合わせ。


「あの、かなり散らかっている家なので・・・。私が今まで見てきた家の中でも1,2を争う感じです」
念を押される(笑)


そうして、いよいよ、お宅訪問。


玄関を開けに出てきたご主人。
私の姿を見ても、こちらは特に変な顔はされずp(ーーヨシッ


「一応、なんとか足の踏み場は作ったんですけど・・・」
赤ん坊を抱えながら出てきた奥さんが言う。


たしかに、リビングに入ると、
モノ、モノ、モノ・・・
って感じに、色々なものがうず高く積まれている。


「あ、そこに道作ってます」
促されながら、進む(笑)


「ベランダ見せてもらっていいですか?」
と尋ねると、
「あ、どうぞ、どうぞ・・・あれ?どっちからなら出れるっけ?」
と旦那さんが奥さんに尋ね、
「リビングの方からなら出れるように道作ってある!」
と奥さんが答え、
「あぁ、こっちね。よっ・・・と、あ、どうぞ、ここから出れます」
と旦那さんがサッシを開けてくれる。


「押入れの中、見せてもらっていいですか?」
と尋ねると、
「あぁ、どうぞ、どうぞ・・・あれ?どっちから開ければいいんだっけ?」
と旦那さんが奥さんに尋ね、
「左からなら開けられるようにしておいた!」
と奥さんが答え、
「あぁ、左ね、よっと・・・」
と旦那さんが押入れを開き、
「すみませんねぇ散らかってて(笑)」
奥さんが赤ん坊抱えながら笑う。


そんな感じに、なんだかとっても明るい家主さん。


さらに、
「押入れの中はこんな感じです。いや、本当に散らかっててすみませんねぇ」
と、これまたぎっしりと物(主に子供用品)で詰まった押入れの中を旦那さんが見せてくれている横で、
上の男の子(幼稚園くらい?)が、
「でも、それだけモノがいれられる、ともいえる( ̄▽ ̄ニヤ」
なんて、言ってたりして(笑)
いやぁ、本当、そうだねー、うまいね、君。


何でも、夫婦2人で暮らし始めて、そこに一人生まれ、
さらに最近、もう一人生まれたそうで。
さすがにこれ以上は厳しいということで、近くにできた新しいマンションに住み替えることにしたそうな。


確かに、物はすごく多いなー、という感じだったのだけど、
台所見ても、洗面所見ても、築16年とは思えないくらいに、
かなりきれいに保たれていて。


「前の売り主さんからカビやすいと言われた玄関すぐの洋室のクローゼットの棚には
 念のためカビとりシート貼っているけど、特にカビたことないですねー」
とか、
「玄関のところに網戸はっていて、夏場はリビングの窓と玄関のところあけておけば
 風がよく通るので、冷房ほとんどいらないですねー」
とか。


売り主さんの言葉や家の様子から、
あぁ、丁寧に工夫しながら扱われてきたんだなぁ、
と感じられて。


(あ、ここだな)
そう思った。


冬の陽射しが窓から入り込んだ明るい室内。
窓の向こうも明るく開けていて。
そして、明るい家族。


良い「気」みたいなのが、この家には充満してるなぁ、とすごく感じた。



ちなみに駐輪場の方も、1階部分に共用鍵を使って入るスペースにあって、
セキュリティ的にも申し分なし。
空きがあるかどうかは、後日、確認してくれるとのこと。


「一応、最寄り駅の駐輪場に電話で確認したら、バイク置き場にはいつも空きがあるとのことなので、
 マンションの駐輪場に空きが出るまで、そこに置くことはできそうです。
 駅の駐輪場がこの場所なので、駅からマンションへの道の途中になりますね」
来る途中に、Aさんが地図を見せながら説明してくれた。
Iさんの時に得られなかった、丁寧な対応に、うれしくなる。



そんなわけで、心は、もう決まっていたけれど、
せっかくなので、残り6件も見て回ることにした。
こんな機会、滅多にないもんね。


残り6件は、全部リフォーム物件。
これからリフォームしていくので、参考に。
パナソニック製のものが多いなー、とか、
わー、このキッチンの棚、おもしろーい、とか、
家自体よりも、そういうところばっか見て楽しんでた。


途中で、
「ここまでの中で、良かった物件ありますか?」
Aさんに聞かれる。
「2件目ですね。あそこだと思います」
きっぱり答える。
「たしかに、あそこ良かったですね。日当たりも風通しも良かったですし」
「はい、それに、すごい明るいご家族で」
「ほんと、明るかったですよねー。そういうの、結構、重要だと私も思います」


あ、そうなんだ。
同意を得られて、ちょっとうれしくなる。


もう、心は決めているのに、他の物件も見て回るの嫌がられたりしないかな、
とちょっと思ったけど、そんな風はなく。


「こういうのって、女性の方が即決しますね。 ご夫婦で来ると、たいてい、奥さんが決めますね 」
車を運転しながらAさんが言う。
「へぇ? なんでですかね?」
「男性は、もっと待てば、もっと良い物件が出てくるんじゃないか、と思って、
 なかなか決められないみたいなんですよ」
へぇ、そういうものなのか。
「でも、待てば新しい物件出てくるけど、今出てる物件は消えていきますよね?」
「ま、そうなんですよねー(笑)」


そうして、日も暮れかけた頃、最後の物件。


実はこの物件。
年末にマンションを買うってどうかな?と思って、suumoで検索した時に最初に見た物件。
この物件情報を見て、
「古いマンションのリフォーム物件っておもしろいかも!」
と思った。
ただ、このマンション、さすがに古すぎて(私より10歳近く年上)、
ちょっと心配かな。。。と思って、自分の中から外していた。


今回、Aさんのピックアップしてきた物件の中に入っていて、
まぁないだろうな・・・
と思いつつも、面白そうなので見に行くことにした。



かなりオンボロなマンションを想像していたのだけど、
共用部分の入口を入ると、
あれ、なんか明るい。
古いマンションの共用部分って薄暗いイメージだったのだけど、
しっかり明かりが灯っていて、最近、改修工事されたのか、
綺麗な感じ。
広いし明るいし、がっしりした感じで、今まで見た物件の中で、
一番、良い感じかも?
そこにたまたま通りかかった住人らしき人に
「こんにちは」
と挨拶され、あ、なんかちゃんと挨拶しあうマンションって良いな、と
ポイント上がり。


エレベーターに乗って、部屋の前に立つと、
玄関の扉も最近、改修されたらしく、最近のタイプの扉になっていた。


こういうところをきちんと改修していくマンション、いいな。
と思う。


そうして部屋の中に入る。
部屋の中は、suumoや他の物件サイトで色々見ていたので、
だいたい写真で見ていた通り。
ちなみにキッチンはYAMAHA製で、がっしりした感じが他のリフォーム物件よりも
ダントツに自分の中で良かった。


そして、部屋からの眺め。


ベランダからの景色がね、
丘のふもとに建つ大型マンションなのだけど、
丘の緑の景色がわーっと広がっていて、少し遠くにどこかの学校のグラウンドが見えて、
遮るものが、この先何年たっても、決して現れないだろう、
という感じの景色で。


そして、リビングの横の小窓からは、
国道の夜景。
日のくれた時間帯。
横浜方面に向かう車のテールランプと、その先に横浜の夜景。
さらにその向こうに丹沢の山が見える。
そのコントラストが、本当に綺麗な夜景となっていて。


あちゃー、と思った。


ここに来るまで、まったく揺らがなかった気持ちが、
ここに来て、揺らいでしまった。


古い建物。
でも、長い年月を補修されながらやってきて、部分部分はきちんと新しくされていて。
そして、家の中に入ると、中はおしゃれになっていて。
廊下がほとんどなくて、部屋と部屋が直接つながった間取り。
そして、静かな丘の景色と、どこか郷愁を誘う国道の夜景。


やばい。私のツボにはまりまくってしまている。


「どうですか?」
Aさんに尋ねられて、
「・・・いいですね」
う〜〜んとうなりながら答える。
自分のツボに入りまくっていることを説明する。


あー、何で最後に、これ見ちゃうかなー。


これを見なければ、2件目の物件で即決だったし、
2件目の物件を見ていなければ、こっちで即決だったのに。


「日当たりとか、どうですかね? リビングまで入ってきますかね?」
とAさんに尋ねる。
普通はリビングがベランダに面している物件がほとんどだけれど、
この物件は、古い物件の間取りにはよくあるらしいのだけど、
リビングが家の真ん中にあって、
リビングから直接つながっている洋室がベランダにつながっていた。
洋室のドアを開け放ったとき、どれくらいまで日が入ってくるだろう?


もう日はとっぷり暮れているので、わからず。


「そうですね、遮るモノはないので、洋室は日中は完全に明るいと思いますが、
 リビングまでどれくらい明るくなるかは見てみないとわからないですね。
 ・・・また日を変えて来てみますか?」


そうAさんは言ってくれたけれど、
私の中で、何となく、今このタイミングで決めないといけない感覚がした。
年末から、ばーっと一気に進めてきて、流れに乗ってここまできたものを
ここで止めてはいけない、というような感覚。


「・・・いえ、今決めます。ちょっと待ってもらえますか」
そう言って、部屋の中をうろちょろする。


私が悩んでうろちょろしている間に、家族連れが一組、内覧しにやって来て、
そうして私が悩んでいる間に、帰って行った。


うーん、うーん、どうしよう・・・。
何か決め手になるもの・・・決め手になるもの・・・。


「換気扇、ないですね・・・」
風呂場を見ていて、ふと気づいて言った。
きれいにおしゃれにリフォームされた浴室だったけど、換気扇だけついてなく、
共用廊下への曇りガラスの小窓がついているだけだった。
「あ、そうですね。リフォーム物件では普通、風呂場の換気扇って新しくするんですけど、そんなに高くないので。
 でもないってことは、建物の構造的に付けられないってことなんでしょうね」


それを聞いて、
あ、マイナスポイントあった、
と、少しほっとした。


その瞬間、気づいた。


あぁ、そうか。私は2件目の物件に決めたいんだ。
だから、今、ここで必死に「この物件じゃダメな理由」を探そうとしていたんだ。
この物件、すごくツボだけど、本当にツボだけど、
でも、私は2件目がいいんだ。


「2件目にします」
ファイナルアンサー。


「別に無理して今日決めなくてもいいですよ?」
「いえ、大丈夫です。それに、この家、すごくいいけど、一人で暮らすには、ちょっと寂しい感じもするし」


窓の向こうに広がる静かな丘の景色。
駅からの静かな住宅街を7,8分かけて歩いて帰ってきて、
また静かな丘の景色の広がる家にたどりつくのは、
一人者には、ちょっと寂しい気がした。
家族と暮らすなら、また別なんだろうけど。


「そうですか。たしかに、最寄り駅もあっちの方がスーパーが何軒かあるし、駅からも近いし、
 いいと私も思います」


そうAさんは言ってくれた。


最後にツボな部屋をもう一回りして 見納めして、
車に戻った。
マンションについた頃には、まだ薄明るかった外は、
もう完全にとっぷりと暮れていた。


(長い一日は、まだつづく)