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レ・ミゼラブル その4:時代背景

読書感想

レ・ミゼラブルの時代背景を知りたくなって、
図書館に行って、ちょうど良さげな本を借りて読んでみました。

フランスの革命運動1815‐71

フランスの革命運動1815‐71


高校の頃、それなりに世界史が好きで、
特に18,19世紀あたりのフランスとかオーストリアとかドイツとか、
興味持って授業を受けてたと思うんだけど、
全然、フランスのこと知らなかったんだな〜、
と実感。


フランス革命があって、その後、恐怖政治行われて、でもテルミドールの反動があって、
それからナポレオンが出現して……という大まかな流れは知ってたけど、
でも、なんかこうまっすぐと民主主義国家へと進化していったようなイメージがフランスにはあった。
でも、実は、すごい内乱ごたごたの繰り返し。それもほんの150年前のこと。


現在、中東が内乱でバタついているけれど、
実は先進国とか名乗ってる国々も、ほんの少しの時間の差があるだけで、
そんなに変わらない歴史を歩んでるんじゃなかろうか。
まぁ、ただ、その150年の間に、核兵器が開発されちゃったから、
状況はよりややこしくなってしまっているのかもしれないけど。


そして、色々な変遷を経て、フランスが共和政へと落ち着くのだけど、
それは誰かカリスマ的な存在がいた、とか、国民が一致団結して、とかではなく、
内乱に嫌気のさした多数の国民の妥協の結果、みたいな感じで。
民主主義って、やっぱそういうものかもな〜、と思った。


この本の中には、「反動」という言葉がたくさん出てきたけど、
社会改革っていうのは、振り子のようなもので、
大きな振れがあって何かが大きく変わろうとするけれど、
それでガッと変わってめでたし、めでたしにはならないんだ。
そこからしばらく振り子が右へ左へ揺られて、
そうして、やがて静かに収まっていく。
そういうものなんだろう。


レ・ミゼラブルっていうのは、そういう、
振り子が右へ左へとまだ大きく揺られていて、
どこへ収まろうとしているのかわからない、
ひどく不安定なフランス社会を背景に描かれた物語だったんだなぁ。
揺られながら進化する社会を背景に、
揺られながら進化する人間について描かれた物語。


そう思いながら、レ・ミゼラブルの話を思い起こしてみると、
また別の感慨が(ー_ー)ウーム


さて。
色々つらつら書いてきた『レ・ミゼラブル』の感想もこれで終わり。
最後に、レ・ミゼラブルの舞台と時代について
自分なりに整理した資料をば。


西暦史実物語
  1789 フランス大革命  
第一共和制 1792 ルイ16世、処刑  
1794 テルミドールの反動  
1795   ジャン・ヴァルジャン、一片のパンを盗み、投獄。トゥーロン徒刑場へ
1799 プリュメール18日のクーデター。ナポレオン、統領に  
1802 ユゴー、誕生  
第一帝政 1804 ナポレオン戴冠式  
復古王政 1814 ナポレオン失脚、エルバ島へ配流
ルイ18世即位
 
1815 ナポレオン百日天下
ワーテルローの戦い
ポンメルシー大佐(マリユスの父)、テナルディエに助けられる
ジャン・ヴァルジャン、ビヤンヴニュ司教と出会う(銀の燭台)
モントルイユ・シュル・メールへ行き、マドレーヌを名乗る
1817   ファンチーヌ、トロミエスに捨てられる
1818   ファンチーヌ、テナルディエ夫妻にコゼットを預ける(コゼット2歳)
1820   ジャン・ヴァルジャン、市長に
1823   シャンマチウ事件。ジャン・ヴァルジャン、再びトゥーロン徒刑場へ。
オリオン号事件。脱走
ジャン・ヴァルジャン、コゼットを引き取る。パリのゴルボー屋敷へ
1824 ルイ18世、死去。シャルル10世、即位 ジャヴェールから逃亡。プチ・ピクピュス修道院へ
1827   ポンメルシー大佐、亡くなる。マリユス(17歳)、ジルノマン邸を出る。
1829   ジャン・ヴァルジャン、コゼット、プリュメ通りへ移住。リュクサンブール公園にてマリユスとコゼット出会う
七月王政 1830 七月革命。オルレアン公ルイ・フィリップ、即位。  
1831   ゴルボー屋敷事件
1832   4月。マリユスとコゼット、恋人に
6月6日。バリケード
6月7日、ジャヴェール自殺
1833   2月16日。マリユスとコゼット、結婚
ジャン・ヴァルジャンの死
1845 ユゴー、子爵に。政治活動に身を置く  
第二共和制 1848 二月革命
6月、ユゴー、議員に当選。
12月、ルイ・ナポレオン、大統領に。
 
第二帝政 1851 ルイ・ナポレオン、クーデター
ユゴー、イギリスへ亡命
 
1862 ユゴー、「レ・ミゼラブル」出版  
1870 普仏戦争  
第三共和制 ルイ・ナポレオンプロシアの捕虜に。
ユゴー、パリへ帰還
 
1871 パリ・コミューン  


ジャン・ヴァルジャンの軌跡。

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