先輩の終わりの日

今日で、一年半、ずっと一緒に仕事をしてきた
プロジェクトリーダーである先輩が退社しました。


昨日、送別会やって、そのまま朝まで飲んで、
家に戻ってシャワーと仮眠をとって、
昼に出社して、なんか微妙にぼーっとした頭のまま、
最後の打ち合わせとかして、
気付いたら定時過ぎて、お別れの時間でした。


人が辞めていくのなんて、たくさん見てきたし、慣れていた。
だけどやっぱり、今回だけは、いつもと違った。


今となっては楽しい、良い想い出ばかりです、
なんてサラリと綺麗ごとを言えるような関係じゃ決してなかった。


二人の間にピシーッと冷たい空気の走ったことは多々あったし、
本気で怒ったことも、本気で怒らせたこともあった。
追い詰められたことも、もしかしたら追い詰めたことも、あった。


仕事のやり方とか性格とか、
合わないところは多々あった。
時々、これは悲劇的な組み合わせなんじゃないかと
思ったこともあった。


だけど、尊敬するところもあったし、
教えられたことはたくさんあったし、
守ってもらったこともあった。
二人で仕事帰りの深夜2時に飲みに行ったこともあった。


大変なプロジェクトの大変なチームのピークに忙しい時期を、
リーダとサブとして、ずっと一緒にやってきた。
もしも平和なプロジェクトの平和なチームで
平和な時期に一緒だったなら、
穏やかに仲良く楽しくやっていたと思う。


先輩が辞めることを正式に知ってから、
先輩が辞めてしまうということについて、
自分がどういう感情を抱けばいいのか、よくわからなかった。
先輩と私の間にある好悪の感情がどんななのか、よくわからなくて、
先輩と私の関係がどんななのか、よくわからなくて、
悲しめばいいのか、せいせいすればいいのか、
過去を懐かしく思えばいいのか、無感動でいればいいのか、
よくわからなかった。


だけど、飲み帰りの今朝の電車に二人で乗っていたときに、
好きとか嫌いとかいう次元の話じゃないんだな、てわかった。


ずっと一緒にやってきたんだ、
楽しいこともあったけど、
嫌なことの方が遥かに重くていっぱいで、
だけどひたすらに一年半、無我夢中で、
朝から晩というか夜中まで、ずーーっと、一緒にやってきたんだ。
それはもう、好きとか嫌いとか、合うとか合わないとか、
仲良いとか悪いとか、そんなことは超えたところにある事実なんだ。


それが、私と先輩の関係で、
そして、その「ずーーっと」が、
今日、終わったんだ。