明日の記憶

映画「明日の記憶」を観てきました。
アルツハイマーになってしまった男の人と奥さんの物語。


進行する病。
ただ、ただ、移り変わっていく季節。


何をもって、人は「生きている」と言えるんだろう。
って、思った。
最近、おじいちゃんが亡くなって、
もう新しい想い出を作れない、ということが
何よりも悲しかった。
人の死には2つある、てお坊さんが言っていた。
肉体の死と、人の記憶から消えてしまう死と。
でも、じゃあ、本人が忘れてしまうのは?
新しい想い出を本人が作り出せないのは?


部長だった主人公の退職の日、
部下の女の子が、自分の名前を書いたポラロイド写真を
主人公に渡して言うセリフ。
「私達のこと、忘れないでください。
 私達も部長のこと、忘れませんから。」


人の存在っていうのは、
誰かの中に自分の記憶があって、
自分の中にその誰かの記憶があって、
それで成り立つものかもしれない。
でも、たとえその片方が消えてしまっても、
"何か"は在ってほしいって思う。
それが何なのか、よくわからないけども。


だけど、映画の中には確かに
"何か"はあったように思う。